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Setouchi Satoumi Project

里海ガイド養成講座(応用編)を開催しました!

  • 日時 令和6年6月15日(土)9:00~16:30(1回目)
  •    令和6年10月12日(土)9:00~16:30(2回目)
  • 会場 Free Cloud(三豊市仁尾町家の浦 )/1回目
  •    高松旅客ターミナルビル7階会議室(高松市サンポート)/2回目
  • 講師 小前 昭二 氏(Free Cloud代表)松野 陽平 氏(絆創工房代表)
  • 受講者数 16名(里海ガイド養成講座(基礎)修了者)

 里海づくりをけん引する人材の育成を目的に、体験型ツアーにおける全体のプログラムデザインが実施でき、里海体験ツアーのメインガイドが可能な人材を育成する講座として「里海ガイド養成講座(応用)」を開催しました。 
 受講生は、2回の集合研修講座に加えて、実際に里海を感じられる体験ツアーを企画し、自らガイドを務めて開催することにより、実践を通して学習を深める内容になりました。

【第1回目の講座】6月15日(土) 

 第1回目の集合研修講座では、講師がガイドとしてツアーを実施し、このツアーを受講生が体験することを通してガイディング方法やガイドがどのようなことに気を配りながらツアー実施しているかなどの内容を学びました。 
 ツアーは、プロのシーカヤックガイドとして活動されている小前氏がガイドをするシーカヤックツアーを体験しました。2人乗りのシーカヤックに乗り、無人島である大蔦島まで行って帰ってくる90分のツアー内容です。 
 受講生はツアーを楽しむ一方で、ガイドの話し方や動きツアーの流れ、リスクマネジメントへの配慮などを各々に確認していました。

 ツアー体験の後に受講生は、ツアー内容を振り返りながらプログラムの流れや構成、ガイドが実際に行っていたことなどを各グループに分かれて振り返りながら確認しました。受講生がまとめた内容を元に講師がツアーを組み立てるうえでのポイントやガイディング方法などについて解説を加えながら、ガイドツアーを構成するのに必要な要素について学びました。 
 受講生は、グループで意見を出し合うことで「事前の健康チェック方法」「ツアー中のガイドの立ち位置」「ツアー参加者への声掛け」など、ガイドはプログラムを進めながら、楽しく、安全なツアーになるように多くの事を同時に実施している事に気づきながら、その内容を全体で共有しました。

 その後、今までに本講座で学んだことを参考にしながら「自分たちでツアーを企画・実践する」課題が出され、受講生は5グループに分かれてツアープログラムづくりに取り組みました。 
 このツアー企画・実践は第2回目の集合研修講座(10月12日)までに、フィールド調査も含めながら企画と実践を行う流れになりました。 

【受講生が企画・実施した体験ツアー】

 「里海を感じられるツアー」をテーマとして、受講生が企画・実施した体験ツアー内容は表1に示す内容になります。参加者は一般募集を行いました。

受講生
グループ
実施日時 
活動場所
実施内容
チーム1
(3名)
9/16(祝 月)14:00~18:00 
田の浦野営場、女郎島周辺の海岸
(東かがわ市引田)
「東かがわのモンサンミッシェルへ(ビーチコーミング、
ビーチヨガ、タイドプールチャレンジ)」と題して、東か
がわ市女郎島周辺でシュノーケリング、磯の生き物観察、
海辺の野草を使った軽食づくり、ヨガ等を実施。
チーム2 
(3名)
9/29(日)10:00~13:00 
田の浦野営場及び最寄りの海岸
(東かがわ市引田)
「私たちの中に眠る古代の遺伝子を呼び起こせ ~自然と共
に生きる体験プログラム~」と題して、海草染め、土器で
海水から塩づくり(流木を集めて焚き火)、炊飯体験、石
器の使用体験等を実施。
チーム3 
(3名)
9/14(土)11:00~14:20
大蔦島(三豊市仁尾町)
「無人島(つたじま)でカードを使って楽しもう」と題し
て、大蔦島で海の生き物を知って楽しめるトレーディング
カードを用いた体験やアイラップを用いた炊飯体験を実施。
チーム4 
(3名)
9/28(土)13:00~16:00 
山田海岸(東かがわ市馬篠)
「さあ、磯へ行こう!みて・調べて貝のきもちになろうツ
アー」と題して、磯の生き物観察、海の水質調べ、イリコ
飯づくりを実施。
チーム5
(4名)
9/7(土)9:00~12:00 
太鼓の鼻キャンプ場
(高松市庵治町高尻)
「塩作り&ビーチクリーン 爆弾おにぎり作り体験」と題し
て、ビーチコーミング、海水からの塩づくり、この塩や香
川の食材を使っておにぎりづくりを実施。
表1 受講生が企画・実施した体験ツアー内容

【第2回目の講座】10月12日(土)

 受講生が企画・実施したツアー内容について振り返りを行いました。受講生がガイドをしている様子を動画で記録した映像を受講生、講師、アドバイザーが一緒になって視聴し、気づいたことを確認しながら振り返りを進めました。?
 自分たちがガイドを実施している様子を動画で客観的に見ることで、ガイドの立ち位置や話し方、活動場所の有効的な使い方、アクテビティーの組み合わせ方など、ツアー時には気づかなかったことや参加者がいるツアーだから気づいたことなどが多く出てきていました。
 また、ツアーを自分たちで企画から実施することで、ツアーをつくる時の難しさや工夫、ガイドを行う時の留意点など多くの気づきがあったようです。

 受講生同士で意見を出し合いながら、講師やアドバイザーのアドバイスも参考にしてプログラムの改善や経費を考慮して参加費の設定(自立したツアーにするための参加費設定)をしながらツアー企画全体を見直しました。 
 この他、様々なツアー体験を通してガイド技術や計画づくりを学べるように、講座期間中に一般募集が行われているツアーに参加してもらい、そのツアーに参加体験した感想(プログラムの構成、ガイドの動き、リスクマネジメント、楽しさなど)を受講生同士で発表をして共有をしました。 
 全体振り返りでは、受講生から「里海について志を同じくする仲間が増えた」「座学でなく体験重
視でしっかり学べた」などの意見がありました。

新たな講座修了生の誕生

 体験と実践に重きをおいた2回の集合研修講座とツアー企画・実践が終了し、これらのカリキュラムを無事に修了しました。今までの講座では最多となる16名が新たな里海ガイド養成講座(応用編)修了生となりました。 
 受講生は、既に何らかのかたちで里海に関わる活動を実施している方や大学生、学校の先生、行政の職員など様々な立場の方や様々な地域から参加いただきましたので、これらの活動が色々な場所に広がり、さらにより良いものになって里海の魅力を発信につながりそうです。新たに誕生した里海ガイドの活躍にも期待しています。

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