海ごみリーダー養成講座を開催しました!
- 日時 令和6年10月27日(日)9:30~14:00
- 会場 直島町直島ホール(室内講習)、直島町内ヶ浜海岸(現地講習)
- 講師 一般社団法人JEAN 小島 あずさ 氏
10月27日日曜日、直島町で「海ごみリーダー養成講座」を開催しました。
この講座は、世界的な問題となっている「海洋プラスチックごみ」の削減活動に携わるリーダーを増やし、この問題解決のための普及啓発活動を推進することを目的としています。
午前は、小島氏から海ごみの現状や問題点について、日本各地や海外の海岸における海ごみの漂着状況、これらの海ごみの多くがどこから発生してどこへ行くのか、海ごみによる生き物への被害などについて写真を用いながら具体的に話がありました。
また、海岸に漂着しているごみの量を簡易に把握する方法の「水辺の散乱ゴミ指標評価手法」とごみの種類と個数を調べる「International Coastal Cleanup=ICC(国際海岸クリーンアップ)」の2種類の調査について、その目的と実施方法について説明がありました。
この他、海ごみがもたらす生き物への悪影響の1つである「絡まり」の問題を身近にある網などを使って体験説明するアクティビティの紹介がありました。ウミガメ役の受講生に、網を絡ませて、ウミガメ同様に手を使わずに網を外してもらうものです。ウミガメは人間のように手が使えないので、絡まると自分で外すのが困難であることが子どもでも理解できる内容のアクティビティでした。
午後は、海岸へ行き「水辺の散乱ゴミ指標評価手法」、「ICC(国際海岸クリーンアップ)」の2つの方法について学ぶ現地実習を行いました。
ICC手法の調査ごみ拾いは世界共通の調査方法であり、回収した漂着ごみを品目ごとに分類してその個数を数えます。ごみの個数を自ら調べることで他地域や他国との違いや経年変化を知ることができ、海ごみの実態を知ることにつながります。
講師からは、海ごみ問題は拾うだけでは解決することができない課題であり、海ごみの発生源を断つ必要があることからも、海ごみの実態を把握し、考えるきっかけとなるICCが優れていると考えられていることの説明がありました。
調べた中で個数が多かったごみの品目を3つ挙げると、①発泡スチロール破片244個、②カキ養殖用まめ管50個、③タバコの吸い殻・フィルター44個となりました。丁寧に細かなごみまで拾って調べてみると、パッと見ただけでは気づかないけれど、色々な種類のプラスチックごみがあることに参加者は気付いているようでした。
受講生からは「瀬戸内海の海ごみの状況だけでなく、他の地域や海外の海ごみを知れたことがよかった」「お話を伺う事で、あらためて海ごみを拾う事や生活を考えなおす機会になった」「ICCについて、今までよく理解しないまま数回やっていましたが、意義についてよく分かりました」「ただ拾い集めるだけでなく、調査をして考えるということの大切さがわかった」などの感想がありました。
今回の受講生は、既にビーチクリーン活動に携わっている方、企業や学校の先生など様々な立場の参加ありました。今後、海ごみリーダーとしての活動や活躍が期待されます。